
今回は認知科学者の苫米地博士の話を聞いてすごく勇気づけられた話をします。
時間は未来からやってくる
苫米地博士曰く、「過去は二度とやってこない」という言葉があります。
それは、時間は過去から流れて来るものではなくて、未来から流れてくるもの。
「未来から現在、そして過去に流れていく」という考え方。
これを聞いたとき、ハッと気づかされた気分になりました。
歌を本気でやりたいと思い始めた頃に、人前で歌を歌って、音を外したり、リズムがずれたりして、みんなから笑われた経験がありました。
めっちゃ恥ずかしいし、悔しい思いをしたのを今でも覚えています。
その笑われた経験を引きずったままで、「俺は音痴やからもう、歌うのやめよう」と考えてやめてしまったなら今の自分はなく、そこで終わってしまっています。
なんとか、あきらめずに練習し続けたからライブで歌ったり、ボイストレーナーとして生徒さんに発声練習を教えたりできているし、それは失敗を過去のものとして割り切ったからだと思います。
僕はついつい過去の失敗をベースにして考えてしまって、一歩進めず引っ込み思案になってしまうことが多々ありました。
過去の自分の経験値で判断してしまって、やる前から負けを認めてしまっていたんです。
過去はただ遠ざかっていくだけのもの。
同じことは二度とやってこないです。
過去は過去と割り切る気持ちを持つと心が楽になりますよ。

「もしも」を考えない
「もしもあの時、何々をしていたら、今はこうなっている」と「今の自分」と、もしも・・・という「可能性の世界の自分」とを比較してしまう事があります。
苫米地博士は、その比較をすると「可能性の世界の自分」の方が必ず勝つ仰っています。
人は、「可能性の世界の自分」を必ずいい方に想定してしまいます。
例えば株式投資で、上昇中の株式をまだ上がるだろうと思って、買ってしまったが、買った後すぐに暴落した時、
「あの時、買わなければよかったのに・・・」って思ってしまいます。
でも、たまたま下がって損をしましたが、買った後に、そのまま大きく上昇していたかもしれません。
結果はどうであれ、自分が選択した後に、「もしも・・・」はないのですね。
選択した後はすべて過去の出来事になってしまいます。
自分がベストだと思って選択した事は、結果がどうであれベストな選択なんだと認識することが大切で、そこからネガティブになって、やめてしまったり、ネガティブな思考に引きずられてしまい、普通なら自分が選びたくないような選択をしてしまわないように、どうすべきかを考えることが必要ですね。
ネガティブ思考をやめよう
人間は進化の過程で、成功体験よりも失敗の体験をもとに思考するようになっているようです。
昔は一つの失敗で命に危険が及ぶことが多々あったため、身を守る術として失敗を記憶していたのです。
危険を回避するために、失敗の経験を頭の中に刻み込むのですね。
なのでネガティブな思考を完全にやめることは不可能です。
しかし失敗した体験などで生まれるネガティブな思考に囚われてしまうと、いつまでも幸せになることができません。
人は成功からあまり学ばず、失敗から学びすぎる傾向があるとされています。
ネガティブな思考に囚われないようにしなければなりません。

ネガティブ思考を解決するには
ネガティブ思考をやめるために必要なのはやはり、「過去は二度とやってこない」という考え方を持つこと。
時間は未来から流れてきている。
過去の出来事は過去のものでしかなく、これから起こることに影響を及ぼすことは一切ないと考えていきましょう。
会社の上司から一方的に叱られ続けると、自分はできない男と感じてネガティブ思考からうつにまで発展する可能性があります。
また女性は男性よりもネガティブ思考によってうつ病になる可能性が2倍あると言われています。
現代は原始時代のように、一つの失敗で命を落とすようなことはあまりありません。
でも、行き過ぎたネガティブ思考は、時として自分の命を自分で奪ってしまう事さえあります。
ネガティブ思考に陥らないために、ネガティブ内容を紙に書き出してみてはどうでしょうか?
テキサス州にある南メソジスト大学のペネベーカーらの実験によると、「1日15分、ネガディブな感情について筆記すること」を4日間続けると、(筆記直後にはネガティブな感情が強まるものの、)長期的にはポジティブになることが示されています。
プレジデント WOMAN

一日の終わりに、自分のネガティブな気持ちをノートに書き出していくことで、ポジティブに変化していけるそうです。
書き出した最初の頃はネガティブな思考に傾きますが、次第にポジティブになることが研究で分かっています。
ぼくは、ノートに書き出すことはやっていませんが毎日眠る前に20分から30分間の瞑想を行っています。
呼吸を整えて、瞑想アプリで時間を設定し目を閉じます。
すると、だいたい最初の5分~15分くらいまで、最近の腹の立つことや、嫌な事などネガティブな事が頭の中にどんどん浮かんでは消え、浮かんでは消えていきます。
そこからだんだん呼吸だけに集中して瞑想の中に入っていきます。
短い時間ですが、瞑想を続けていくと、不思議と目覚めがよくなるし、余計なことでネガティブな感情が起こりにくくなっています。
マインドフルネスの瞑想に近いかもしれませんが、僕自身はマインドフルネス瞑想を実践したことがなく、ただ座禅をして目を閉じて呼吸に集中するだけですが、自分でも不思議なくらい気持ちにムラがなくなる気がします。
ノートに書き出すことも、頭の中でも、自分のネガティブな思考を吐き出す時間をとるこが大切だと思います。
毎日を楽しくポジティブにす過ごすために、ほんの少し自分だけの時間を作ってみてはいかがでしょうか。
コメント