
こんにちは~
皆さんは「タングトリル」って聞いたことありますか?

なんですか、それ?

じゃ、リップロールって知ってるよね。

それなら知ってまーす!
クチビルをぶるる~って震わせるボイトレですよね。

そう!
このブログでも一度紹介したことがあるんだけど、リップロールが苦手で出来ないって人もいるんだよね。
なので、そのリップロールとよく似た効果がある「タングトリル」について今回は徹底解説したいと思います。
タングトリルとは?
タングトリルまたは、タントリルというボイストレーニングがあります。
英語では「tongue trills」と書きます。
直訳すると、そのまんまですが、「舌をトリルする」ボイトレですね。
以前、リップロールという唇を震わせるトレーニングをお伝えしましたが、リップロールとよく似た効果のボイストレーニング法です。
「リップロールって何?」という方には、詳しく説明しているブログがありますので是非ご覧ください。
さて、タングトリルは、無理なく高い声を出すための練習としてすごく取り組みやすいトレーニングです。
声帯を沢山使う事なく、高い声の発声練習ができるので、ミックスボイスの感覚をつかむ時などに効果的です。
タングトリルとは、舌を「トゥルル~」と震わせながら発声する方法なのですが、
まあ、言ってみれば巻き舌発声という感じです。
たとえば、イタリヤ語などのラテン語の発声では「グラッツェ(Grazze)」のような、「ラッ」の個所が巻き舌で発声するのがよく知られていますが、
時々、ヤンキーの方々で怖そうな人が「コラ(巻き舌)~」って大声で叫んでる時がありますが・・・、そんな感じ。
何となくわかるかな??(笑)
でも日本語では、あまり使いませんね・・・
歌では演歌などで使われることはありますが、最近のポップスでは米津玄師さんが「Flamingo」の中で、「鼻たらし~」って巻き舌で歌っているので一度聴いてみてください。
その他には、椎名林檎さんが参考になりますね。
ところで、巻き舌が出来ない方や、長く続けることが出来ない方もいます。
別にタングトリルが出来ないからと言って歌が歌えない訳ではないので気にすることはないのですが、少し練習すればできるようになると思いますのでチャレンジしてみてください。
または、リップロールの方がやりやすいと感じる方は、タングトリルは置いておいて、リップロールで行うのもOKです!

タングトリルのやり方
細かいやり方なんて考えずに、よくある練習法として「さっぽろー」と「ろー」をタングトリルで「ろろろろ~」と発声してみると簡単にできたりするかもしれません。
タングトリルの効果
タングトリルの効果は、4つあります。
これはリップロールと同じなのですがご紹介しますね。
ブレスコントロールを養える
タングトリルの効果の効果のひとつとして、吐き出す息の量を調節しやすくなります。
歌うことで、とっても重要なのは息の量を調節することなのですが、タングトリルだけで歌を歌ってみたり、ロングトーンでタングトリルを行う事で、息の量をうまく調節して歌えるようになります。
音程を正しく取るトレーニング
「リップロール」と同じく「タングトリル」をしながら音階の練習を行うと、普段、声で練習しているときより音程がしっかりと自分の耳に聞えます。
言葉として発声するのではなくて、舌の振動と「ルルル~」という声だけなので、音程に集中でき、音程のズレを認識しやすくなります。
これを練習に取り入れることで、次第に音程(ピッチ)がよくなっていきます。
タングトリルを行う事で余計な力を抜く
発声する時に無駄な力が入らないように「脱力」させることができます。
舌と声帯に余計な力が入ると活舌が悪くなったり、滑らかな歌唱ができなくなります。
ライブや発表会の前にタングトリルを行う事で、緊張をほぐし声を出しやくする効果があります。
ミックスボイスを出すための土台を作る練習ができる
チェストボイス(地声)とヘッドボイス(裏声)をスムーズに行き来き出来るようになります。
地声で高い音を出そうとすると、喉を使って無理な発声になってしまいます。
地声で出せる最高音は人によって違いますし、性別によっても大きく違います。
また、特に男性では身長によっても地声の最高音は違ってくると僕は考えています。
地声で出せる音の高さ以上を発声するには裏声を使わなければなりません。
もしくは裏声の成分と地声の成分を混ぜ合わせたもの、「ミックスボイス」と呼ばれるもので発声します。

地声で張り上げて歌う歌い方は、声帯を痛めてしまい、下手をすると声帯結節や声帯ポリープと呼ばれる声帯の病気になることもあるので、聴いても苦しそうだし、喉にもよくないので張り上げることなく、裏声やミックスボイスに移行できるようにしたいです。
タングトリルを行う事で、地声から裏声の移行、切り替えをスムーズに行う事ができるようになります。
タングトリルを使っての練習法
それでは、タングトリルを使っての練習法をご紹介します。

タングトリルをしながらロングトーン
タングトリルを行いながら息が続く限り発声します。
この時、注意してほしいことは、息を吐きすぎたり、弱すぎたりせずに、一定の息の量で少しでも長く続けて欲しい事です。
大きな声(音)は全く必要ありません。
それよりも、安定して舌がトリルした状態を保ち、同じ音程のまま長く続けるように心がけてください。
タングトリルをしながら音階練習
タングトリルをしながら、音階の練習を行ってください。
注意事項は、しっかりとピアノの音を聞くこと。
自分の発しているトリルの音がピアノの音程にちゃんと合っているか集中して聞きながら行ってください。
もし自分の音程に不安があるなら、自分の声を録音して後で聞きなおすのも効果的です。
タングトリルをしながら歌う
最後に、タングトリルをしながら歌を歌ってみてください。
歌は、なんでもいいですが、最初はあまり細かな音程のものにせず、なるべく簡単な音程のものを練習台とするといいでしょう。
たとえば、童謡なんかはいいと思います。
ただし、息継ぎの個所は最初に決めておくか、プロが歌っている物をチェックして、息継ぎの場所を同じにして歌うようにしてくださいね。
注意点は、息継ぎの個所は歌う時と同じ個所で、安定したタングトリルで、トリルが弱くなったり強くなったりせず、ブレないように歌う事を心掛けてください。
まとめ
タングトリルを使って裏声と地声をスムーズに行き来できるように行う事で、裏声やミックスボイスでの歌唱が楽にできるようになると思います。
カラオケやライブなどで歌う歌をまず最初にタングトリルを使って練習して、しっかりと音程とブレスの位置を覚えたところで、言葉を使って実際に歌ってみてください。
そうすることで、今まで張り上げて出していた箇所が、意外にスムーズに行けたりします。
無理に張り上げるより、裏声です。
裏声と地声がスムーズになれば、自然にミックスボイスも出来てきます。
まずは、タングトリルを使って低いところから高いところまで滑らかに音程が移動できるようにボイトレやってみてくださいね!!
コメント