
ヘッドボイスとファルセットって両方とも裏声ですよね。
一体何が違うんですか?

いい質問だね!!
そう、ヘッドボイスもファルセットも同じように裏声だよね。
よく似ているんだけど、ちょっと違うんだ。
じゃ今回は、ヘッドボイスもファルセットの違いをやってみよう。
裏声を使う理由
歌の中に裏声を出す意味は何でしょうか?
一つは、地声で出せない音域を裏声で歌う事で声帯への負担を軽減させる。
もう一つは歌の表現方法として裏声を使うというだと思います。
地声の音域で歌えるのは男性の場合だと、高いミ~ソ(midE~midG)くらいまでの音域で、女性では高いラ~ド(midA~hiC)くらいまでです。
まだまだ高い音を地声で出せるよーという方もいると思いますが、
まあ、そこは置いておいて、平均的にこれくらいの音域だと思います。
いずれにしても自分が出せる地声の最高音から上の高い音域は声を裏声にチェンジしなければいけません。
何故かというと、喉を閉めて必死で、絞り出してもいい声ではないし声帯を痛めるだけだからです。
また、歌の表現の方法として裏声を使うこともあります。
例えば、仮に高い音域の声を地声で出せても、ニュアンスが強すぎるような場合、あえて裏声にチェンジして歌う事で切なさや色気を表現できます。
裏声は、声帯を守るための防御にもなるし、歌の表現をする時の武器にもなります。

裏声には3つの発声の仕方がある
裏声には、ファルセット・ヘッドボイス・ミックスボイスの三つがあります。
それぞれ説明しますね。
ファルセット
ファルセットとは、実声の成分が少なくて息漏れの多い弱々しい声のことです。
歌の中では、切なさを表現する時などには効果的です。
ただ、この声だけで一曲歌いきるという事はなく、アクセントとして使う程度になります。
ヘッドボイス
芯のある裏声です。
ファルセットのような息で覆われているような感じではなく、響きの裏声です。
ヘッドボイスで歌うアーティストは海外ではよく見かけます。
例えば、Earth, Wind & FireのFANTASYを歌うフィリップ・ベイリー(Philip Bailey)は素晴らしいヘッドボイスで歌っています。
ミックスボイス
地声と裏声をミックスさせた発声。
いっけん、地声のような響きを持ちながら高い声を出せる発声法です。
最近の歌手の多くがこの発声を取り入れていますね。
地声の低い方でも、ミックスボイスを習得していくことで、それまで自分が無理だと思っていた音域の歌が歌えるようになってきます。
平井堅さんなどはよい例です。女性では綾香さんや、HYさんなどはすごく参考になりますね。
まとめ
裏声には3つの種類がありますが、最後のミックスボイスは地声成分と裏声成分の融合なので、どちらかの声の成分の多さによって音色が変わります。
言葉にすると、小難しくなりますが、聴こえ方が地声っぽくなるのか裏声っぽくなるのか、ミックスの仕方によって変わってくるって事です。
また、裏声の出し方に、特に決まりはなく自分が出したいと思う音色に近づければOKです。
まずはヘッドボイスをしっかりと身体に覚えさせて、ヘッドボイスで一曲歌えるようになると、ミックスボイスの感覚もかなりつかめてきていると思います。
練習方法はまたの機会にしますが、裏声を駆使して、どんどんむずかしい歌にも挑戦していきましょう~!!
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